震災による復旧工事の弊害について

森は海の恋人事務局ブログ

2017年03月11日 00:02

東日本大震災から6年。
現地の状況は相変わらず混沌としているように思います。

津波などの自然災害よりも、復旧工事や政策のために失うものの方が大きいこともあります。

災害復旧工事が急ピッチで行われてはおりますが、一方で工事による弊害もあります。
濁水流出による海産物への悪影響です。
2015年の夏から冬にかけて、気仙沼市唐桑町東舞根川では、県道26号線道路洗浄等のため定期的に濁水が川へ、そして海へと流れていきました。
川の水と海の水は比重が違うのでそう簡単には混ざり合いません。
その結果、牡蠣養殖イカダを通過する形で濁水が流れ、牡蠣がへい死するということがありました。
道路の管理者である宮城県土木へ連絡したところ、対応してくださった道路建設第1班の班長は県外からの応援職員ということもあり、対応は残念ながら「おざなり」でした。お忙しいので仕方がないのかもしれません。
そこで、海上保安庁等へ事実関係を連絡をし対応をお願いしました。
その結果、道路管理者ではなく気仙沼市の建設部から、濁水処理フィルター材の設置をして頂けることになったのです。
写真は、本来の正しい設置方法になります。




これで一安心、と思ったのですが、実際は税金の無駄遣いとなってしまいました。
設置方法が間違っていたのです。






設置図等も書面提出頂いたのにも関わらず、設置方法が間違っていました。
工事業者(株式会社橋本店)が意図的または体裁を整えるためだけに、このような施工をしたのかもしれません。
また、事業主である県や市の職員の方が確認に来られることはありませんでした。
このように、地元自治体ですら結果的に住民を偽ることが残念なことに普通にあります。


いずれにせよ、災害復旧工事における東舞根川の濁水問題が解決されること無かったことは事実です。
東日本大震災から6年。
被災沿岸部全域で現在も行われている災害復旧工事では、同じような現象が続いております。



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