もうすぐ3.11
年明け早々、ブログ更新をすっかり怠ってしまいました
震災から8年にして、やっと舞根地区の災害復旧工事が始まります。
ひたすら行政との意見交換や住民や地権者との話し合いを続けた結果が表れます。
工事の内容は、西舞根川と東舞根川の河川護岸の復旧工事と、市道の整備がメインになります。通常の災害復旧工事では、既存のコンクリートブロック等で地盤沈下分を嵩上げし、元の形よりもかなり大きめの構造物が出来上がります。
一方で、舞根地区内の災害復旧工事は、市、県、国の連携が上手にいったことで、ウナギの住処にもなる自然石を使用した護岸や透水性の河川護岸となります。
最大の特徴は、本来は復旧対象である河川護岸を災害復旧工事の対象から外し、復旧工事はやらずに既存の護岸の一部を開削します。
東日本大震災で日本列島は地盤沈下し、舞根地区では耕作放棄地だった土地が塩生湿地と化しました。そこはとても豊かな生態系へと移り変わりつつあります。その湿地沿いの河川護岸を開削することで、より豊かな生態系が生まれることに繋がります。
自然災害のあとに、生態系保護・保全のために既存の護岸を壊す工事が行われるのは国内で初めてだそうです。
また、調査の過程で新種のエビも見つかり、後日、国際専門誌にも掲載されます。
舞根地区の災害復旧工事は、今月から本格的にはじまり、工期は約2年かかります。その後、どのように生態系が回復していくのか、また、人々の環境教育のフィールドとして活用する予定です。
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