2019年04月02日
社会学系の調査を受け入れることのリスク
自然災害等の大きなイベントのあとにはいろいろな研究者がご自身の調査・研究のために現地に入りします。
その中で、住民側が気を付けるべき調査・研究があります。
それは、社会学系の聞き取り調査。これは被災した住民は受け入れるべきではないと思います。
基本的に受け入れる側のメリットは少なく、デメリットやリスクの方が大きいのが社会学系の聞き取り調査というものになります。
住民が話した内容は論文またはレポートとして限定(学内等)または公開(WEB等)されます。つまり、何時、誰が情報を入手するかわからない。また、それによって話した本人がどのような損失を被るかが分からないからです。特に被災している立場であるならば、その類のリスクは避けるべきです。
情報というものは恐ろしいもので、聞き取った内容をレポートや論文にすることや、SNS系での掲載は許可しない方が間違いなく良いと思います。
もちろん、聞き手となる研究者はプロであり、その学生もある程度経験があるのが普通ですので、個人情報の扱いや公開しない方が良い情報等は熟知しているのが普通です。また、はじめから「話したくない内容や、不利になるような内容は話さないでほしい。公開しても良い情報だけ話してほしい。」などと前置きがあるのが普通です。その前置き等の話がない研究者(学生含む)や、聞き取った内容を公開する範囲や媒体を具体的に示せない研究者は受け入れてはいけません。それが震災で学んだことの一つです。情報の搾取とも言える「聞き取り調査」。「視察」とは少し違う性質のものです。
また、「論文は学内から出ません」とか「公開しません」と言うのは半分ウソになります。情報というものは、どのような経路でも外に出ていくものです。調査者が調査地内の喫茶店で、調査内容について交わした会話ですら情報は広まっていくものです。
もし、社会学系の調査等を受け入れるのであれば、契約書(違反した際の罰則も明記)を交わす必要でしょう。それほどに、社会学系の研究者や学生が聞き取った情報は気を付けるべき代物と言えます。
個人情報とは思っていない個人情報もありますし、個人名を「A」や「B」としたところで読む人によってはどこの誰だかすぐわかります。
一方で、学問としての社会学は地域を支える上でも重要な知恵となります。また、「聞き取り調査法」の教育的効果は素晴らしいものがあります。
問題は「情報の扱い方」ですが、人が調査をし、人が情報を扱うのであれば、調査対象者にかかるリスクが軽減されることはありません。
総じて、社会学系の聞き取り調査については、被災した住民等は受け入れるべきではありません。
畠山信
その中で、住民側が気を付けるべき調査・研究があります。
それは、社会学系の聞き取り調査。これは被災した住民は受け入れるべきではないと思います。
基本的に受け入れる側のメリットは少なく、デメリットやリスクの方が大きいのが社会学系の聞き取り調査というものになります。
住民が話した内容は論文またはレポートとして限定(学内等)または公開(WEB等)されます。つまり、何時、誰が情報を入手するかわからない。また、それによって話した本人がどのような損失を被るかが分からないからです。特に被災している立場であるならば、その類のリスクは避けるべきです。
情報というものは恐ろしいもので、聞き取った内容をレポートや論文にすることや、SNS系での掲載は許可しない方が間違いなく良いと思います。
もちろん、聞き手となる研究者はプロであり、その学生もある程度経験があるのが普通ですので、個人情報の扱いや公開しない方が良い情報等は熟知しているのが普通です。また、はじめから「話したくない内容や、不利になるような内容は話さないでほしい。公開しても良い情報だけ話してほしい。」などと前置きがあるのが普通です。その前置き等の話がない研究者(学生含む)や、聞き取った内容を公開する範囲や媒体を具体的に示せない研究者は受け入れてはいけません。それが震災で学んだことの一つです。情報の搾取とも言える「聞き取り調査」。「視察」とは少し違う性質のものです。
また、「論文は学内から出ません」とか「公開しません」と言うのは半分ウソになります。情報というものは、どのような経路でも外に出ていくものです。調査者が調査地内の喫茶店で、調査内容について交わした会話ですら情報は広まっていくものです。
もし、社会学系の調査等を受け入れるのであれば、契約書(違反した際の罰則も明記)を交わす必要でしょう。それほどに、社会学系の研究者や学生が聞き取った情報は気を付けるべき代物と言えます。
個人情報とは思っていない個人情報もありますし、個人名を「A」や「B」としたところで読む人によってはどこの誰だかすぐわかります。
一方で、学問としての社会学は地域を支える上でも重要な知恵となります。また、「聞き取り調査法」の教育的効果は素晴らしいものがあります。
問題は「情報の扱い方」ですが、人が調査をし、人が情報を扱うのであれば、調査対象者にかかるリスクが軽減されることはありません。
総じて、社会学系の聞き取り調査については、被災した住民等は受け入れるべきではありません。
畠山信
Posted by 森は海の恋人事務局ブログ at 15:46│Comments(0)