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2012年10月27日

ハタボー日記97

震災後、「休日」というものから離れすぎていたようで、少々疲れてしまいました。
ブログが非公開になったのは、たまたまボタンを押し間違えただけですが、
あると書いてはいけないことまで書いてしまいそうで、そのまま少々お休みをいただいておりました。
その間、ご心配をお掛けしてしまった皆様に心からお詫び申し上げます。

さて、ここ数日は相変わらず動き回っておりましたが、仲間が釣りに誘ってくれ、ほどよく息抜きもできました。
カタクチイワシの大群が湾の奥まで入り込み、それを追ってサヨリやサバが海が黒く見えるほどに群れており、
時々カンパチやシイラまでもが背びれをヒラヒラさせながら目の前を通り過ぎてゆく。
しばらく、そんな状況に身を置いていなかったためか、どうも心が攻撃的になってしまい、
課題解決の方法を疎かにしてしまっていたことを恥じております。
とはいえ、特に巨大防潮堤の問題についてはどうしても納得がいかず、何とかしたいと今でも強く思っております。

海の再生力の素晴らしさを感じれば感じるほど、日本の沿岸部をこれ以上コンクリートで覆うのはいかがなものかと考えます。
「想定外」という言葉を連呼すれば何をしてもよいような世の中になってしまい、全て他人の責任として処理し、気づけば次を世を担う者に残すものがコンクリートの塊だけになってしまいます。




こんな時、戦争を経験した恩師の言葉をいつも思い出します。
スクラップにされていくゼロ戦を見て、「この世で唯一不変なものはなにか。それは自然なのではないだろうか」
そんな恩師から、突然レポート提出の課題が送られてきました。
課題は、学士会会報誌から「想定外を生き抜く力」(著:片田敏孝)を読んで自分の考えをレポートせよ。
正に、岩手県釜石市の巨大防潮堤に囲まれた街に住む子供の話。
「津波が来ても逃げないよ。ギネスブックにも載る世界一の防潮堤ができたんだから。お父さんも逃げないよ。昔とは違うんだから。」
つくづく、考えさせられます。。。
「シートベルトをつけると事故率が上がる」という話を思い出します。
これからの時代、莫大な税金を投じてハードを整備するよりも、ソフト面をより充実させて次に備えることのほうが大切と思います。
巨大防潮堤を造るよりも、海の見方を知ったほうが生存率は上がるはず。
私はそう信じます。
一人でも多く、次の世代にそのことを伝え、繋がりをもっている豊かな自然を残すことが、
たまたま生き残った私の使命なのかな、と、生意気なことを考えております。



畠山信




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Posted by 森は海の恋人事務局ブログ at 00:30│Comments(0)徒然日誌
 
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