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2011年05月12日

ハタボー日記22

支援団体・ボランティアについて思うこと。
(これがすべてではなく、私が把握している地域に関して思ったことを記します)



こちら災害地で活動している支援団体数はとても多い。
また、支援方法も様々だ。
物資運搬の支援、作業員としての労働力提供の支援、医療関係、まちづくりの支援などなど。
どの団体がどんな支援をしてくれるのか実際よくわからない。
被災者としては、窓口を一本化してもらえるとありがたい。
それぞれの団体に窓口があるため、それぞれの電話番号を控えなくてはならないのも意外と大変。
公の団体はというと、対応と反応がイマイチすぎてどうでもよくなってしまう。
そうなると、やはりNPOなどの民間の支援団体に連絡をすることになる。
ひとつ気になるのが、実績作りを目的にしているような支援団体も少なくないということ。
やたら団体名をあちこちに張り付けている団体とは、正直あまり関わりたくない。
それでも、ご支援いただけるのであれば拒んでいるゆとりは無いのだが。。
団体名よりも、「個人宅のガレキ撤去手伝います!」とか「必要な物資を届けます!」など、
活動内容を車に張り付けていてくれた方が分かりやすい。
一般の方々(被災者側)に多いのは、支援団体が何をしてくれるのかよくわからないパターン。
そもそも、無償で支援をしてくれる団体があることすら知らないケースが以外に多い。
また、気仙沼の人々の気質として、施しをうけることに抵抗があることが、
被災者の生活をしんどくさせている場合もある。


ボランティアで来てくれる「人」も様々。
純粋な人もいれば被災地を見たくて来ている人もいる。
共通して言えることは、「自分の気持ちを落ち着かせたい」ようだ。
実際の現場はそんな状況にはない。
ただ、被災者からの感謝の言葉を受け取ることで満足しているように見える。



理想と現実は違う。
被災者は、「ありがとう」を言い疲れている。
さらに言えば、対応に疲れている。
「何をすればいいですか?」の問いに、上手く指示が出せないのが地方の人間だ。
自分の身の回りのことをしてもらうのが苦手な被災者もいるということ。
その見極めができれば、双方がハッピーになれると思う。

手伝ってくれた皆さんに、休憩時間になったらお茶とお菓子くらいは配りたい。
それは、無償で何かをしてもらったことへの、「後ろめたさ」という名のストレスを減らすため。
通常ならば問題無いのかもしれないが、被災状態では別のストレスになる。
「気を使う」のだ。
それを回避するためには、コミュニケーションをしっかり取ること。
または、お茶とお茶菓子を配れるくらい持って行き、出される前に出すこと。
先手必勝。
一度成功すれば、次回からは安心してくれる。



地元でも、被災者がそれぞれに任意団体をつくり、それぞれの気持ちで動き出している。
それはそれで良いのかもしれないが、正直、なにがなんだかよくわからない。
自分たちで何とかすることで復興していくのは美しい形だとは思うが、
頼れる部分は頼っても良いのではないだろうか。
頑張って何かをしたことで自分の満足感は得られるが、無駄に時間がかかってしまったりする。
いずれは自分たちで何とかしなければならないのだから、その時の為の知識と体力を養う時間に充てるのも、
方法としてはありだと思う。





実際に被災者となり、支援を受ける側になって初めて思うことが多くある。
支援をする側も、善意が伝わらずに暗い気持ちになった方もいるだろう。
すべては、コミュニケーション能力の低下が招いたものだと私は思う。
誰が悪いわけでもない。
そんなことを、津波から2ヶ月を過ぎてやっと言葉にできた。


力いっぱい風邪をひいてしまい、じっくり考える時間ができたからこそ、
そう思うのかもしれないが。。。。

畠山信





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Posted by 森は海の恋人事務局ブログ at 23:52│Comments(1)徒然日誌
この記事へのコメント
いろんな意味でのボランティアのマッチング、難しいですね。
Posted by 赤畑慶幸 at 2011年05月13日 09:59
 
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    コメント(1)