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2011年08月22日

ハタボー日記50 相談事

先月あたりからだったか、支援団体に所属しているという方からの電話などでの相談が多くなった。
話を聞いてみると、内容はみな大凡同じ。
「支援団体から抜けようと思う」
理由はこれまた同じ、「現場と上層部の認識が違いすぎる」とのこと。
つまり、現場(被災地)で支援活動をしている人と、県外(団体の本部)にいる人との意見が違い過ぎるらしい。

支援活動にはステップがある。
たとえば、震災初期段階では物資が必要だった。
物資が安定してくると、住む場所や衛生などの支援が必要になる。
そして雇用が必要になり、自立を促す支援が重要となる。

いわゆる上層部の人は、支援を絡めて自分が「やりたいこと」があるらしい。
それをやるために、次のステップに進む。
しかし、実際の被災地では、「やりたいこと」よりも必要なことが残されている。
悪い言い方をすれば、支援が必要な被災者を置いていくということ。
上層部の言い訳は、「ほかの支援団体もいるし、我々は我々にできることをやる」
正しいようにも見えるが、その上層部の人は現場(被災地)に来たことがなかったり、来てもすぐ帰る場合が多い。
被災地の状況なんぞ数日居ただけで理解はできない。
それを報告書や聞いた話だけで判断するのはどうかと思う。
さらに、被災地での仕事(雇用)をとってしまう状況も発生している。
「被災者に技術を伝え、自立できるように育てる」というのであれば、
それは素晴らしくありがたい支援だと思う。
しかし、被災地を商売の場としようとしている者や団体もいる。
会社というならば話は分かる。
残念なことに「支援団体」を名乗っているのだ。
しかも被災者を雇用しない。
なんとも悲しい。






被災者も、「被災者様」になりつつある。
何もしなくても物を貰え、働こうという気構えが消えていく。
商店で、「被災者なんだからタダにしなさいよ」
そんな人も見かけた。


被災地はかなり混沌としてきた。
復興系の会議では市の中心部のことしか話し合われず、
支援団体は頑張っている団体と、自分のためになることを頑張っている団体とがあり、
被災者はふんぞり返る者が出始め、支援という名の詐欺も発生している。
そんな中、なんとか自分の立ち位置を見失わないようにと心がけるが、
悲しいことにズレを感じる瞬間もある。



畠山信




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Posted by 森は海の恋人事務局ブログ at 18:51│Comments(0)徒然日誌
 
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